美容・健康に良いとされるナイアシン。
その効果をまとめてみました。
ナイアシンとは
ナイアシンは水溶性ビタミンのひとつで、ビタミンB₃とも言われています。
ニコチン酸とニコチン酸アミドがあり、糖質・脂質・タンパク質の代謝に重要な役割を果たすほか、遺伝子やホルモンの合成、細胞の分化などにも関わっていてる必要不可欠な栄養素です。
ナイアシンの効果
ナイアシンは500種もの補酵素として働くので、摂取することで色々なうれしい効果が期待できます。
では、その効果についてみていきましょう。
美容効果
初めにも書きましたが、ナイアシンは遺伝子の合成や細胞の分化のためにも使われます。
肌は毎日生成され、28日のサイクルで生まれ変わると言われています。ナイアシンを摂って細胞の生成を助けることで、細胞の代謝が良くなり、ニキビの予防や改善に役立つだけでなく、しみの改善・予防にも効果があります。また、ナイアシンはコラーゲンの生成を促進する働きがあるため、しわやたるみを改善し、健康でハリのあるきれいな肌を保つことができます。
ナイアシンには、皮膚の水分保持に欠かせないセラミドの合成を助ける働きもあり、肌のバリア機能を改善する効果もあります。
さらに、ナイアシンにはポリフェノールと同じ抗酸化作用があり、紫外線などによる細胞の酸化ダメージを軽減してくれる働きがあります。この働きもアンチエイジングに効果的です。
ダイエット効果
ナイアシンは脂質や糖質の代謝をサポートし、エネルギーとして積極的に消費されるよう働きます。また、筋肉を活性化する作用もあるので、運動によるボディメイクにも欠かせません。また、脂質の代謝を促進するので、血中コレステロールや中性脂肪を減らす作用があり、動脈硬化やメタボリックシンドロームの予防にも効果的です。
ナイアシンには毛細血管を広げる作用があります。これにより血行が促進され、冷えや肩こりにも効果的と言われています。また、血行促進により体内の老廃物もスムーズに排出されるようになり、デトックス効果もあります。
精神安定・安眠効果
脳内の神経伝達物質であるセロトニンには、精神を安定させる作用があります。このセロトニンンの生成にはタンパク質の一種であるL-トリプトファンが必要なのですが、L-トリプトファンはナイアシンの生成に優先的に使用されるため、ナイアシン不足の状態では、セロトニンの生成のために必要なL-トリプトファンが確保できず、十分なセロトニンを生成することができなくなってしまいます。そのため、ナイアシンを摂取することで、L-トリプトファンによるセロトニン生成が促進され、精神安定の効果があります。
また、ナイアシンはメラトニンという睡眠に関わるホルモンを生成するので、睡眠障害を改善する効果があります。そのためナイアシンは「快眠のビタミン」ともいわれ、自律神経のバランスを整えたり、神経を落ち着かせる効果があります。
ナイアシンは体内のアルコールの代謝を促進するため、二日酔い防止にも役立ちますが、ナイアシンを服用すると、アルコールを飲みたい衝動を抑える効果があり、アルコール依存症の治療にも使われています。これは、前述したセロトニンによる精神安定効果によるもので、アルコールに限らず、うつや過食・嘔吐、糖質その他の依存症に効果があり、医療の現場でも用いられています。
ナイアシンの副作用
ナイアシンを摂取することで、血管が拡張し、身体が紅潮して熱くなる、ナイアシンフラッシュが起きます。また、体内のヒスタミンが放出されることで、アレルギー反応として皮膚がチクチクしたり、湿疹が出ることがあります。個人差はあると思いますが、ナイアシンの排出に伴い、数十分から数時間で症状は消失します。
ナイアシンフラッシュは体内のヒスタミンを放出するため、繰り返すたびに症状は弱くなり、いずれ同量のナイアシンではフラッシュが起きなくなります。体内のヒスタミンが減少すると、アレルギー反応が起きないため、ナイアシンだけでなく、花粉症などほかのアレルギーも起きにくくなります。アレルギー体質の改善にも良いですね。
ナイアシンは水溶性ビタミンなので、体内に長くとどまることができず、時間の経過とともに尿と一緒に体外へ排出されてしまいます。しかし、過剰摂取すると副作用として、肝機能障害や精神障害、嘔吐、下痢などの症状が出ることがあると言われています。ご自身の体調と相談しながら摂取しましょう。
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